PET検査によるがん検診を受診するメリット

がんは日本人の死因第一位となっているもので、近年では3人のうちの1人はがんによって亡くなっている現状があります。そのため日本では平成19年度にがん対策基本法が策定されており、国を挙げてがん検診を推進することでがんの発症率を下げることを目標としています。がん診療で有効な対策となるものは、早期にがんの病変を発見することによって、早期に治療を開始することとなります。がんの症状が出る以前の小さな病変であればあるほど、治癒率が高くなると考えられます。

がん検診では、画像診断装置の進歩が病気の早期発見に大きく役立つものとなっており、特にPET-CT装置に関しては全身の検査を受けることができますので、早期発見の切り札になると考えられています。がん細胞は正常の細胞と比較したときに、多くのブドウ糖を消費する特徴があることがわかっていますので、ブドウ糖の消費が6倍から8倍になっている細胞があるときにはがん細胞である可能性が高いと言えます。PET-CT検査では、FDGというブドウ糖に似ている物質に放射能をつけた薬剤を使うことで、体内のブドウ糖代謝に関して画像撮影を行うことによってがんの診断を行います。PET検査を受けることと、臓器の形やがんの位置などが明確に把握が可能なCT検査を同時に行うことによって、短時間のうちに全身の精度の高い画像検査を行うことが可能になります。

がん検診としてのPET検査のメリットとしては、薬剤を注入してから装置の中で横になって写真撮影を行うだけですので、苦痛の少ない点を挙げることができます。レントゲンによる検査ではわかりにくかった小さな病変の場合であっても発見が可能となり、良性か悪性かの腫瘍の判断もわかりやすくなります。

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