一般的によく知られているがん検診として自治体が実施しているがん検診があります。この検診は、胃がん、大腸がん、肺がん、女性であれば乳がん、子宮頸がんに的を絞った検診を行っています。なぜ的を絞ることになったのかというと、日本人が罹りやすいがんであり、そして死亡率が高いがんを集中的に選び、その検査を実施することでその地域のがんによる死亡率を減らすという大義名分があります。このがん検診は、コストが低価格な検査になっており、そして精度が高い検査になります。

残念ことにすべてのがんを見つける検査というわけではなく、がんの可能性を疑う人を見つける検査としては優秀です。よって異常が見つかった場合は、精密検査を受けてがんであるのかといった診断が必要になります。またそのようながん検診のほかに、他の部分を検査する検診を実施している自治体も最近は多くなりました。胃がんのリスク検査としてピロリ菌検査であったり、乳がんのエコー検査、また前立腺がんの可能性を簡単に調べることができるPSA検査といった検査を実施している自治体も多くなっています。

残念なことにすべての人が受けられる検査というわけではなく、住んでいる地域によって受けることができる検査に違いがあります。公的機関の方もすべての人に平等に充実した検査を受けられるように努力していますが、まだ浸透していないのが現状です。しかし受けることができる環境がありますので、積極的に受ける気持ちがあれば、がんを発見することができる環境と言えるでしょう。