家庭や職場でのストレスが原因で心身に不調をきたすことがあります。ストレスのない生活を送ることは難しいことですが、早めに自分のストレスの状態を知ることで、専門医を受診したり、信頼できる人に相談することを促し、危機を回避することにつながります。今、多くの企業で取り入れられているストレスチェックとは、社員のストレスの状態を把握し、過大なストレスを抱えている場合には、相談機関を案内したり、産業医の面談等につなげることで、ストレスにより心身を蝕まれてしまう社員の状況を改善するために行われているものです。実際に実施されているストレスチェックとは、指定のＵＲＬにアクセスすることでアンケートに回答でき、すべて回答すると、ストレスの度合いについて自己診断できるというものが主流となっています。

この他、長時間の残業が確認されている社員が健康チェックのために保健師と面談する際などに、対面しながら質問に回答して、チェックするという方法もあります。設問は、睡眠、食事、運動、勤務時間、残業の量などの基本的な生活の状況のチェックからはじまり、仕事の内容や人間関係に不満がないか、イライラする、物事に集中できない、食欲がない等の状況ではないかなどを選択式で答えていく形が主です。一通り回答すると、ストレスの度合いや設問で明らかになったストレスの所在などがグラフなどで視覚的に確認できるようになっています。実際にストレスチェックを受けて、自己のストレスの状況を視覚的に見ることで、社員本人がストレスの状況を確認できたり、相談する必要性への気づきにつながるなどの効果に加え、社員達のストレスチェック結果を分析して企業全体のストレスフルな状況を改善するための資料として生かされているケースもあります。

ストレスチェックとは、ストレスに蝕まれることへの予防法であり、戦略的にストレス社会に対していくための手段でもあります。